成功の法則92ヶ条 第4章 (「組織を動かす」 前半)41-48【解説と感想】<三木谷浩史>

成功の法則92ヶ条

 「 成功の法則92ヶ条 第4章 」の前半部分について解説・感想などをまとめております。楽天・三木谷社長のビジネス思考=ビジネスで成功するためのフレームワークを知るきっかけとなればと思っています。!

 起業を考えている方(副業も含む)や、これから楽天への入社を考えている方にも有益な内容かと。

 今回は第4章「組織を動かす」の前半について。

 また合わせて、楽天の価値観や社員の行動指針を記した下記URLも参考いただけると、さらにこの著書の内容が理解できます。

楽天主義|楽天グループ株式会社
『楽天主義』はこちらから。『楽天主義』は楽天グループの根幹を成し、全ての従業員の行動指針として、大切にしている考え方です。楽天グループは、イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントすることを目指しています。

 わたくし、トットは楽天市場内にある某店舗にて店長をしており、仕事上の部下もいるのですが、部下や組織を動かすという点がどうも苦手で。。。その分、しっかりこの項は皆さまと共に学んでいかねばと思う次第でございます。

 それでは、さっそく本題に入りましょう!

目次

成功の法則92ヶ条 第4章 【41.組織を動かすために係数化(KPI化)する】

・KPIとは、Key Performance indicator の略で、大きな目標達成するための中間的な数値目標を作る際の、その具体的な数値目標のこと。

・大きな目標を確実に達成するためには、その目標を達成するための道のりを具体的い見えるカタチの目印として表現する必要がある←それがKPIである。

・漠然とした言葉の目標ではなく、具体的な数字の目標を設定し、日々の仕事の中でそれを達成できたかを一人ひとりが確認する。地味な作業だけれど、この地道な作業が組織をダイナミックに動かす原動力となる。

・ベンチャー企業はアイデア勝負などと言われるが、三木谷氏はそういう意味でのベンチャー企業を起こしたつもりではなく、社員一人一人の能力と質を高め、どんな老舗企業にも負けない企業を育てることが目標。そのために、KPIという客観的な数値目標は極めて重要な考え方だと思っている。

成功の法則92ヶ条 第4章 【42.リソースアロケーションに敏感であれ】

・リソースとはすなわち資材、それをビジネス単位でどう配分するかというのがリソースアロケーション。これに敏感であることは、規模にかかわらずどんな企業でも重要。

・人材と資金をどのように配分するかが、企業にとって極めて重要であることはみんな分かっているはずだが、これが意外とアバウトになっている。

・欧米のエリートには、朝の4時とか5時にオフィスに出社する人が珍しくない。その時間なら電話もかかってこないし、会議だの相談などに煩わされることなく、はるかにたくさんの仕事を処理でき、1日を何倍も有効に使える。

・先例の早朝出勤という小さな工夫が生活を刷新し新たな可能性を開いてくれるように、組織としてのリソースアロケーションにしても同じこと。常識をいつも疑いながら、どこまでも合理的に考えることだ。

・企業が大きくなるとそういうことが難しくなってくるが、その困難を全体のシステムの中でいかに克服するか、その方法を工夫できるか否かが、その後の企業の成長を左右する。

トット
トット

欧米のエリートの話は、なるほど納得!という感じ。もっとの日本の職場環境も、こういう考え方を取り入れることができるような、柔軟な環境になれば良いのに!

成功の法則92ヶ条 第4章 【43.リーダーとは指揮官であり、教育者であり、戦略家である】

・これはどんな小さなグループのリーダーにも当てはまることで、グループを指揮するだけでは本物のリーダーとは言えない。

・戦略家であるというのは、物事の全体を俯瞰で見て、足元の戦術面だけでなく、大きな戦略を常に意識していなければならないということ。スキーの例えでいえば、足元だけでなく、遠くを見ること。

・この戦略的な思考が欠けていると、僕に不足事態が起きたとき、何か失敗とかトラブルがあったときに、適切な対応ができなくなる。実際のトラブルというのは、様々な種類の損失を生じさせるもので、その局面で最小限に食い止め仲ればいけないのはどの損失なのかを的確に判断するためにも、戦略的な思考は不可欠。

・リーダーの資質として、もう一つ忘れてはならないのが教育者としての資質。リーダーになるくらいの人物は、自分の行動や判断に自信を持っているはずだが、それを他人に教えられるかは別問題。能力を伝える仕組みを構築し、社員の能力そのものを高めることが出来て初めて社員教育いえる。リーダーはその作業をしなければならない。

・自分がやると、なぜうまくいくのか。それを徹底的に分析し、もう一度自分で理解したうえで、部下に伝えることができる教育者でなければならない。

成功の法則92ヶ条 第4章【44.組織を生かし、物事を達成せよ。やる気になれば、10倍のスピードで組織は動く】

・個人には出来ないことをするために組織はある。組織の人間にとって、組織とはつまり道具だ。その道具を使いこなせないでどうすると言いたい。組織を動かす工夫と努力を続けよう。

・どんな組織でも、おおざっぱに言って現在の10倍の速度で動かせると、三木谷氏は考えている。自分たちの組織が10倍の速度で動けることを知れば、全員の意識が変わり、同時に仕事にやりがいを感じるようになるはず。

・実際三木谷氏は、1時間の会議を12分にするということをやった。会議の前日までに、発言者はそれぞれの内容を文書にまとめて提出させ、実際の会議では、不明点があれば質疑応答に5分、判断に5分で2分でおつりがくる。このように、その気になれば、組織は10倍のスピードで動く。そして組織は高速化するほど、機能が増大する。

成功の法則92ヶ条 第4章【45.競争原理を働かせる】

・企業を成長させるのが、社員の能力と、それから仕事に対するモチベーションであることは言うまでもない。競争原理が社員の能力とモチベーションを上げる方向に働くような環境を作る必要がある。

・成長の努力を続けた人間と、それをしなかった人間の差は、残酷なくらいはっきりしている。成長できる環境があれば、仕事の業績を上げるためにも、自分の能力を高めることがいかに有効化に気付くはず。それに気付けない人間は、淘汰される。そういう環境を整えたうえで、競争の仕組みを作るが大事。

・与えられた問題を解くことしか知らない、現代の多くの若者にとってそのような環境は厳しいものだろう。けれど、そういう環境に身を置くことこそが自分を高めることになるのだと気づいた人たちは急激に成長していく。そしてその成長そのものが、人生のモチベーションになる。

トット
トット

実際、楽天は中の人同士を競わせるような風潮を持ってる、ということは、時々当事者である「中の人」から、聞くことがあります。成長志向が強い人にとっては良い環境ですね。(そうでないと大変だけど)

成功の法則92ヶ条 第4章 【46.達成感を共有する】

・何事かを達成する喜びは、決してきれいごとではなく、金銭などよりもはるかに根源的なところで人の心に響く。その何かを、仲間と一緒に達成した時はなおさらだ。

・達成感の共有は、企業を育てる原動力。仲間とともに何かを成し遂げる喜びが、人を育て企業を大きく成長させる。だから、職場にはこの達成感の共有が無ければならない。なしとげる何かが大きいほど、喜びが大きいことは言うまでもない。

トット
トット

先ほど、楽天の中の人から社内の競争が激しいとのことを聞いたとも言いましたが、かといってギスギスしたものがあるような感じはしないです。楽天社内での飲み会なども多い印象。この「達成感の共有」という意識も強いから、それでバランスが取れてるんでしょうね。

成功の法則92ヶ条 第4章 【47.ボトルネックを見つける】

・いつも全体を見まわして、ボトルネックがどこにあるかを見つける目を養おう。これは組織だけでなく、個人にとっても役立つ考え方だ。たとえば自分の仕事のボトルネックはどこにあるのか、それを考えることが大きな結果につながる。

・この項の例として、三木谷氏は楽天タワーのエレベーターによる混雑の解消の件を例に挙げている。5000人が仕事をしているビルの10基のエレベーターはフル稼働で、それぞれのフロアに社員を送り込むのに30分もかかっていた。それを三木谷氏はエレベーターの停止回数を10か所だけに決めて、自分のフロアに留まらない人は近くの快で降りて階段を使うようにした。この方式を採用して、全員の移動時間は5分を切るようになり、社員一人当たりの労働生産性は5%向上することになったという。

成功の法則92ヶ条 第4章 【48.時に節目を作れ】

・今までと同じように努力しているのに、上昇のスピードにブレーキがかかり、メモリがちっとも増えなくなる時期が必ず来る。それが成長の摂理であり、それゆえに成長のグラフは、右肩上がりの一直線ではなく、階段状の折れ線グラフになる。この踊り場にあたる時期を、上手に利用するべき。

・この踊り場に達する1歩でも2歩でも手前で、自ら踊り場を作り、そこで立ち止まって企業の在り方や方向性を根本から見直し、次なる飛躍の準備をする。例えばコストや人員の削減を、その必要が生じる前に行う。あるいは、今までの仕事のやり方を、新しい方法にがらりと切り替える。

・そういうことは普通、ピークアウトして組織の業績が悪化した時に仕方なく行うものだが、それを、成長期の時期にやってしまうわけだ。成長しながら、内なる変化を起こし、次なる成長の段階にスムーズに移行できるのだ。


※今回の内容は、あくまで著者であるトット自身が覚え書き的に、エッセンスと感じた内容をまとめたものです。なので、よりしっかり学ぶためには、やっぱり原著をあたることが大事ですよ!


次回は、第四章「組織を動かす」の後半(49-56)について触れていきます。

でわでわ!

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