【瞑想で行うアンガーマネジメント】 ヘッドスペースの瞑想ガイド ・7「怒りと付き合うには」まとめ

ヘッドスペースの瞑想ガイド

「”瞑想”で、怒りの感情は抑えられる?」←この疑問に答えをくれるのが、「 ヘッドスペースの瞑想ガイド 」という、ネットフリックスのオリジナル番組です♪

 本記事では、「 瞑想 で自身の錨の感情と向き合い抑えられる方法」を取り上げたシリーズ第7回「怒りと付き合うには」の内容をまとめました。

 ガイド役のアンディさんは、あのビルゲイツさえもが激賞した 瞑想 についての著作を記した方であり、その根拠は折り紙付き。

  近年、自身の錨と向き合う方法として「アンガーマネジメント」の方法論やそれにまつわる著作がたくさん出ていますが、 瞑想 こそ、自身の感情を客観的に取り扱い、その負の側面を取り除くために、まさに最適と言える方法です。その方法に関して、本記事では紹介していきます。

目次

NETFLIXのオリジナル番組「 ヘッドスペースの瞑想ガイド 」について

 GAFA(Google,Apple, Facebook, Amazon)をはじめ、世界の名だたる大企業がこぞって導入し始めたことで注目を集めている「 瞑想 」。

 リラクゼーション効果やストレス耐性のアップ、体の痛みを抑えたり、さらには脳力の向上などの効果が科学的にも認められはじめています。

 そんな注目の「 瞑想 」について分かりやすく教えてくれるのが、NETFLIXのオリジナルTVシリーズ「 ヘッドスペースの瞑想ガイド 」です。

 この番組のナビゲーターであるアンディ・プディコムさんは、アジア各地で修業を行っていたことのある、元仏僧。マインドフルネスを広く普及すべく〈ヘッドスペース〉という団体を創設。その著作である「頭を空っぽにするレッスン」がビルゲイツのお勧め本となったことから世界的なベストセラーになりました。

 この番組ではそんなアンディ氏自身が、1エピソード20分、8回にわたって、実際に 瞑想 を実践することを通しながら、その背景や技法を案内してくれます。

ヘッドスペースの瞑想ガイド ・7「怒りと付き合うには」要約

 このエピソードでは他人に対する怒りと上手く付き合うにはどうしたらいいかを探ります。そのために「思いやり」という名前の瞑想テクニックを使って、怒りの感情をポジティブな感情に変える試みを行います。

 この番組をナビゲートしているアンディさんが、かつて修行をしていた僧院では、駆け出しの修行僧に雑務が課せられることが良くありました。

 ある日、命じられたのは芝刈り。その僧院には芝刈機があったのに渡されたのは小さなハサミ。 軽いショックを覚えつつ、ひざまずいて刈りり始めました。ハサミでちょっとずつ刈っては、平らになっているかを確認するといった作業の繰り返しです。

 しかも地面は少し濡れていて、私は心の中で毒づき始めました。そしてあっという間に不満で心がいっぱいになり、芝刈りを命じた僧侶が肩越しに見張っているのが目に入ると、さらに怒りが沸々と湧いて、しまいには僧侶としてあり得ないほどの、心が怒りで満たされていました。

 でも、僧侶だって人間です。芝刈りを続けていくにつれ、私はどんどん怒りを募らせていったのです。
 こういうことは、誰にでも経験があるのでは?人に何かをされた瞬間にどうしようもない怒りや、苛立ちがこみ上げてきたが。でも、たいていの人は怒りを持て余してしまい、守りに入ろうとするか、攻撃的になるかのいずれかでした。

 どちらにせよ、そのような心持ちは破滅を招きます。心の落ち着きだけでなく、周りの人との関係も、壊してしまいます。

 でも大丈夫。瞑想を使って、怒りとうまく付き合うことができます。

 それにはまず、「怒りそのものを変える」こと。何かされた時、悪いのは相手だと反応するのではなく、相手が喜んでくれるようにと自分から願ってみてはどうでしょう?

 私たちは他人の幸せに注意を向けると、自分も幸せに思えてくるもの。解決の糸口は、往々にして人との関係にあるのです。

 人によっては、本能に反するやり方だと思われるでしょう。 でも私の導師はこう教えてくれました。「自分や自分の幸せにばかり目を向けていたら、内向的になって視野が狭まり、心まで狭くなる。でも、目を外に向ければ視野が広くなって、心はより大きく柔らかくなると。それが開かれた心なのです」

 今回紹介するのは「思いやり」というテクニック。このテクニックを使って瞑想すれば、他人に向けた怒りを変える方法が見つかるはずです。

 私たちは、好きなものにしがみつき、嫌いなものは、どこかに押しやろうとしがちです。それは人との関係でも同じです 。このテクニックではそれを逆にして、自分の幸せよりも他人の幸せを優先させるように努力します 。

怒りと向き合う 瞑想 :「思いやり」という方法について

 自分の幸福を人に分け与えるという、本能に反するようなやり方が、より幸せを感じることにつながります。それを、瞑想に取り入れたのがこの方法。

 瞑想が感情的な反応にどう影響するか、科学者の間でも注目が高まっています。

 スペインの研究チームは、瞑想が攻撃的な行動に与える影響を、高校生の教室での行動を通して調べました。対象は、週に5回以上問題行動を起こして、カウンセラーの元に送られた生徒達です。

 彼らの半数は、10週間瞑想を実践しました。その結果、生徒たちの攻撃性や衝動的な行動は、瞑想をしなかったグループに比べて著しく減りました。学業面への効果が期待できるだけでなく、生徒たちの人間関係も、瞑想で改善できるということです。

「思いやり」の瞑想の、具体的な方法

 それでは思いやりのテクニックを使って、瞑想しながら怒りの感情を変えていきましょう。

  1. 目は開けても閉じても構いません。楽な姿勢をとってください。思考があらわれは消えるのにまかせます。
  2. まず目を開けた状態で軽く、視線は前方に向け周りの空間を感じ取ります。その状態で、何度か深呼吸をします。鼻から吸って 、口から吐き出す。息を吸うとき、体が新鮮な空気で満たされるのを感じてください。吐く時は、体が脱力して、椅子や床に沈み込んでいくのを感じてください。しばらくじっとして、その感覚を味わってください。
  3. さらに落ち着いてきたら、そっと目を閉じます。呼吸を自然なリズムに戻して、じっとしている感覚を味わってください。何か音が聞こえるかもしれませんし、その音に抵抗を感じるかもですが、なすがままに身をゆだねて下さい 。
  4. それではしばらくの間、何もせず、じっとしているという感覚を味わってください 。座っている椅子や床に押し付けられる体の重みを感じてきたでしょうか。なにか周りの音が聞こえるかもしれません。聞こえても心配いりません。
  5. 音も思考も現れては消えるのに任せます。体に意識を向けていると、呼吸に合わせて体が動くのを、徐々に感じてくるでしょう。特別な方法で呼吸する必要はなく、体の一部が上下するのをただ感じてください。 どの部分に動きを感じるでしょうか。
  6. 動きを感じられなかったらそっと手をおなかのあたりに当てて下さい。体が上下するのを感じられます 。もうしばらくそのままでいて、心と体が落ち着くのを感じましょう。
  7. それでは、ここでイメージをスタートします。イメージするのは、何らかの形であなたをイライラさせたり怒らせたりした人。その人がメートル離れた正面に座っているのをイメージしてください。
  8. イメージについて、最初のうちは鮮明でなくても大丈夫。まずはそのイメージをそっと思い浮かべながら、楽にしてください。
  9. イメージと同時に、呼吸のリズムを意識します。呼吸の仕方は何も変えません。息を吸ったり吐いたりするのに合わせて、体が上下するのを感じてください。感じながら、心に思い浮かべた人物を見ていましょう。
  10. そうしているうちに体のどこかが緊張してくるかもしれません。 腹の立つ人物や状況のことを考えてしまい、これまでよりも多くの思考が浮かんでくるかもしれません。思考は、現れては消えるのにまかせてください。
  11. 今度は自分のタイミングで、ゆっくりと更にイメージします。思い浮かべた人が今抱えている苦しみを、あなたは息を吸う事に吸い込んでいます。その人は、ざわついた心を抱えていたり、厄介な感情に手こずっていたり、あるいは健康を害しているかもしれません 。他の可能性もあるでしょう。どんなことであれ、あなたが息を吸い込むたびに、その人の悩みや苦しみを取り除いて、幸せにしているとイメージしてください。
  12. そして息を吐く時は、こうイメージして下さい。「あなたは息を吐くたびに、人生に幸せや喜びをもたらす全てのものを吐き出し、思い浮かべた人物に分け与えている」と。その人を思い浮かべながら呼吸を意識します。
  13. 一息ごとに相手の苦しみと自分の幸せを交換しているとイメージしながら、呼吸を続けて下さい。続けていくうちに自分がどんどん不幸になるなんてことはありません。幸せはいくらでもあります。ただ相手の悩みを取り除き、苦しみのない人生を願っているだけです。そして自分の幸せを分け与えていると感じてください。
  14. やっているうちに思い浮かべている人物のイメージを変化させてもいいでしょう。その人はもっとリラックスした様子になり、もっと穏やかに見えてくるかもしれません 。笑顔も浮かんでくるかもしれません。 何かが起きて、何かが変わってきているのが感じられます。もうしばらくそのままでいましょう。
  15. 感覚を残したまま、思い浮かべた人物のイメージを心の中に溶かしてください。そしてゆっくりと意識を体が椅子や床に触れている感覚に戻していきましょう。準備ができたと思ったらそっと目を開けます。
  16. 少しの間、心と体がどう感じているかを探ってください。

※ 目指しているのは瞑想で得られるこういった心のあり方を、毎日の暮らしに取り入れること。今回のテクニックはとても特殊なので、始めは奇妙に感じてしまうかもしれませんが、練習を重ねればあなたの人生に驚くほどの効果をもたらすことでしょう。

ヘッドスペースの瞑想ガイド 「怒りと付き合うには」感想

 ここまでの7回の内容を通して、瞑想とは日々の暮らしに直接的にプラスに出来る、実践的で役に立つものであることを学んできましたが、今回の内容は特に、取り入れやすく、また役に立つものであることを感じました。

 自分もマインドフルネスや瞑想などを学んで、日々の生活を穏やかに暮らそうと試みているのですが、仕事の同僚や家庭におけるパートナーの一言に動揺し、怒り、そして落ち込むこともしばしばあります。。。

 今回の内容は特に、積極的に取り入れていきたいなと強く感じました。すでに世の中に流通している「アンガーマネジメントの方法論」なども抑えつつ、今回の「思いやり」の瞑想をおこなえば、さらに効果的なのではないかなーと感じています。

 そして次回である第8回は、いよいよシリーズ最終回。「穏やかな心を手に入れて無限の潜在能力を引き出すにはどうすればいいか」という、総決算ともいうべき内容ですよ~。

 ぜひ、お楽しみに!

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